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欧州の夏旅に影響か?新出入国システム「EES」とは

欧州の空港および航空会社の各協会は、欧州委員会に対し、新たなデジタル出入国システム(Entry/Exit System:EES)の導入が、この夏の旅行シーズンに深刻な混乱と遅延を引き起こす可能性があると強く警告しています。

EESは、シェンゲン協定加盟国を訪問するEU圏外からの渡航者(日本人を含む)を対象としたシステムで、従来のパスポートスタンプに代わり、指紋や顔の画像といった生体認証データを含む電子記録で入出国を管理するものです。その目的は、国境管理の強化と効率化にありますが、空港・航空業界は、その準備状況に強い懸念を示しています。

空港・航空業界が懸念する「夏の混乱」の背景

EESの導入により、シェンゲン圏外からの渡航者は、自動化されたキオスクやゲートでパスポートの読み取りと生体認証データの登録を行うことになります。このシステム自体は効率化を目指すものですが、懸念されるのは以下の点です。

  • 設備の不足: 多くの空港で、EESに対応するキオスクやゲートの設置が十分に進んでいないと指摘されています。
  • システムのテスト不足: 新システムの運用における実地テストが不十分なため、予期せぬトラブルが発生する可能性が懸念されています。
  • スタッフのトレーニング: 新システムに関する空港スタッフや国境警備隊員のトレーニングが不足しており、スムーズな運用が困難になる恐れがあります。

特に夏の旅行ピーク時には、これらの要因が重なり、入出国審査に通常以上の時間がかかり、空港での長蛇の列やフライトの遅延、乗り継ぎの失敗といった「旅行の惨状」を招くリスクが指摘されています。特に、初めてEESを利用する渡航者は手続きに慣れていないため、さらに時間がかかる可能性があります。

ドイツ在住者・旅行者が知っておきたい注意点

EESは主に短期滞在のシェンゲン圏外渡航者を対象としています。ドイツに長期滞在ビザや永住権をお持ちの方は対象外となる場合がありますが、念のためご自身の状況を事前に確認することをおすすめします。特に、短期の観光やワーキングホリデーで欧州を訪れる方、ドイツから他のシェンゲン圏外の国へ旅行し、再びシェンゲン圏に戻る方は対象となります。

この夏、欧州への旅行やドイツからの出入国を計画されている方は、以下の点にご留意ください。

  • 時間に余裕を持つ: 空港には通常よりもかなり早めに到着することを検討しましょう。特に国際線や乗り継ぎ便がある場合は、十分な時間を確保することが重要です。
  • 最新情報の確認: EUの公式ウェブサイトや、利用する航空会社のウェブサイトでEESに関する最新情報やQ&Aを確認し、手続きの流れを把握しておきましょう。
  • 必要書類の準備: パスポートやビザ(必要な場合)など、必要な書類はすぐに提示できるよう手元に準備しておきましょう。
  • 空港の指示に従う: 導入初期は混乱が予想されるため、空港内の案内表示やスタッフの指示に注意を払い、冷静に対応することが求められます。
TW編集部
TW編集部より

ドイツから欧州各地への旅行や日本への一時帰国を考える際、EESの影響は無視できないでしょう。特に夏のピーク時は、空港での手続きに通常より時間がかかる可能性を考慮し、早めの行動と情報収集が鍵となります。ご自身の状況に応じて、旅程に余裕を持たせるなど、柔軟な計画を立てることをおすすめします。